2008年03月13日
EGの長契価格、4月は3ヵ月振りに反騰
SabicもMe-globalも3月比60ドル高を通告
【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、市況)
【関連企業・団体】:なし

 EG(エチレングルコール)の長期契約ものの4月の国際価格が3ヵ月振りに引き上げられることがほぼ確定した。
 
 大手EGメーカーのMe-globalとSabicが各国の需要家各社に対して相次いで値上げを表明したことによる。Me-globalの提示価格は、3月比トン当たり60ドル高の1,340ドル。またSabicのアナウンス価格は同じく60ドル高の1,320ドルとなっている。国際的に需給がタイトバランスとなっているので、需要家各社ともそのまま受け入れることになりそう。

 EGのコントラクト物の価格は、1月にSabic品が同1,630ドル、Me-global品が同1,590ドルとそれぞれ最近の最高値をつけたものの、その後は2ヵ月連続で下降していた。これは、昨年夏いらい酸素供給装置の爆発事故の影響で長期間運休を余儀なくされていたJUPCの年産約100万トン能力のEGプラントが2月早々から再稼動するとの見方が各国の需要家の間に広まったことによるものであった。
 しかし、3月に入ってもJUPCが一向にノーマル運転に入れないでいるとの情報が市場に流れはじめたため先ずはスポット相場が反騰、これが誘発材料となって両大手サプライヤーが4月のコントラクト価格の引き上げに踏み切るのは確実との見方が市場に広がっていた。JUPCの再稼動がさらに遅れると、EGの国際相場はさらに騰勢をたどることになろう。