2008年04月01日

サンアロマー、大分工場の国際競争力強化へ

省エネ型設備の増強と高付加価値品種の拡充に着手

【カテゴリー】：経営（原料/樹脂/化成品、新製品/新技術） 【関連企業・団体】：サンアロマー

サンアロマーは1日、国際競争力強化のため大分工場の2010年における定修時の完工を目途に省エネ型PP製造設備の増強と高付加価値品種の拡充を合わせて実施していくことにしたと発表した。 　 　前者については、現在大分で稼動中の合計3系列のPPプラントのうちの第1系列の製造能力を年産5万トン規模増強する計画。実行に当たっては第3系列で採用しているライオンデルバセル社のスフェリポールプロセスを活用、それによって能力増にとどまらず省エネと設備管理の省力化によるコストダウンも実現していく考え。完工後の同社のPPの総生産能力は39万7,000トンとなる。 　 　一方の後者に関しては、第3系列の設備をゴム含有率の高い品種の製造が可能なように改造することで実現していく計画。改造が実現すると、これまで以上に優れた剛性と高い耐衝撃性を兼ね備えた高付加価値品種の生産増が可能となり、自動車メーカーや食品包装メーカーの間で今後一層強まっていくと見られる加工製品の軽量化と低コスト化ニーズに的確に対応していけることになると同社では説明している。 　同品種については、2010年の改造完了後のできるだけ早い時期に年間4〜5万トンを販売するようにしたい考え。 　同社では、今後の厳しい国際生存競争を勝ち抜いていくには同社特有の高付加価値品種のラインアップの強化が不可欠と判断しており、このため〓Different(iated)〓を合言葉に2012年までに全販売量のうちの25%を新しい品種で占めるようにしていく方針を固めている。この日明らかにした設備投資計画は、そうした基本戦略を着実に実現するための重要な施策の一つと言えるもの。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1207026928.tif