2001年05月29日
PE製の袋もフィルムも輸入品がさらに増加
4月は袋が18.6%増、フィルムが25.1%増
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:日本ポリオレフィン、日本ポリオレフィンフィルム工業組合

 日本ポリオレフィンフィルム工業組合が29日に集計したところによると、ポリエチレン製の袋とフィルムの4月の輸入通関数量はいずれも前年同月を大きく上回った。前月に対してはともに縮小しているが、これは営業日数が3月に比べて平均7.7%少なかったことによるもので、営業1日あたりに換算すると引き続き拡大傾向をたどっていると言える。価格は国産品を大きく下回っており、これに伴って国内の両製品メーカーは一段と厳しい立場に追い込まれることになりそう。
 ポリエチレン袋の4月の総輸入数量は2万1,705トンで、前年同月を18.6%上回った。1キログラム当たりの平均輸入通関価格は171.8円となっている。
 最も数量が多いのは中国品の7,632トンで第2位のインドネシアの3,656トンを大きく引き離している。前年に対する伸び率も29.1%で他の国以上に高い。日本のポリエチレン袋メーカーが積極的に同国に生産拠点を設けていることと、大手スーパーがこれまで以上に同国からの輸入比率を高める動きを取っていることによる。
 この結果、1~4月合計の総輸入数量は8万3,706トンとなった。前年同期の実績を13.3%上回っている。うち中国品は3万120トンで前年同期に比べると23.6%多い。累計の数量も伸び率も他の国を圧倒している。
 一方のポリエチレンフィルム(若干のシートやテープも含む)の4月の総輸入数量は6,151トンとなった。前年同月を25.1%上回る規模である。平均価格は同196.9円となっている。もっともこれには同376.3円という超高値の米国品の存在が大きく作用している。多くの国の製品は同160円がらみである。
 最も数量が多いのは依然として韓国品だ。4月の韓国品は1,587トンで、第2位のマレーシア品を26.8%上回っている。中国品はきわめて少量にとどまっている。1~4月の累計は2万3,028トンで、前年同期を15.9%上回っている。うち韓国品の累計は5,973トンで、前年同期を3.6%上回っている。