| 2008年04月08日 |
| アジアの樹脂価格、品種間の格差が拡大 |
| HP-LDPEは1,800ドルで“断トツ” |
| 【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、市況) 【関連企業・団体】:なし |
大手商社各社によると、4月に入って中国を中心としたアジア市場におけるポリオレフィンの市況にこれまで以上に品種間の格差が生じてきた。 中国向けの場合、各樹脂の直近の平均CFR価格は、HP-LDPEがトン当たり(以下同)1,800ドル、L-LDPEが1,640ドル、HDPEが1,650ドル、PPホモポリマーが1,570ドルとなっている。 HP-LDPEとPPは2週間前に比べて20ドル、L-LDPEは10ドル上がった。しかしHDPEは逆に10ドル下がっている。この結果、同じポリエチレンでもHP-LDPEとHDPEとの間には150ドル、またHP-LDPEとL-LDPEとの間には160ドルもの格差が生まれている。 こうした現象は、アジア地域全体の樹脂間の需給バランスにこれまで以上の差異が生まれていることによる。需要は4月に入ってもPPを除いて決して活発でないという。 しかし、HP-LDPEの供給能力がもともと需要量ぎりぎりの規模にとどまっているため軟質製品の加工企業の多くがHP-LDPEの確保を優先することになり、樹脂の独歩高が一層加速されるかたちを招いている。 商社筋では、アジア地域のエチレンセンターが相次いで定修入りする向こう1〜2カ月は、さらにこの傾向に拍車がかかると予想している。 |