| 2008年04月09日 |
| アジア市場でオレフィン価格が反発 |
| エチレンセンターの定修の集中が影響か |
| 【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、市況) 【関連企業・団体】:なし |
石油化学大手ならびに大手商社筋によると、アジア市場におけるオレフィンのスポット価格が小幅ながらも週単位で反騰してきた。 先週末の極東地域のトン当たりのCFR価格は、エチレンが1,230〜1,240ドル、プロピレンが1,270〜1,280ドルとなっている。今年に入ってのボトムとなっている3月第1週から第2週にかけての価格に比べると、エチレンは50ドル、プロピレンは110ドル高い。今週明けもなお強含みで推移している模様。 これには、日本や韓国のエチレンセンターの間で3月以降に定修に踏み切るところが相次いでいるためアジア地域全体の需給がタイトバランスに変わってきたことが大きく作用していると見られる。3月以降にわが国で定修を実施したあるいは実施中のプラントは山陽石油化学の年産443,000トン(定修スキップ年は504,000トン)設備と東ソーの同493,000トン(同527,000トン)装置。一方韓国ではLotte-Daesanの650,000トン設備とKPICの470,000トン装置が現在定修中。 4月以降も6月までの間に極東地域で定修のため運休するエチレンプラントは中国を含めて7基に達する見通しにある。このため中国をはじめとしたアジア地域の誘導品メーカーの間にはオレフィンの先行き供給不安感が広がっており、これがエチレンとプロピレンのスポット相場の続伸に結びついている。定修が一段落するまでは高値のオファーが続くことになりそうだ。 |