2008年04月15日
台湾FPC、寧波の大型PP工場が稼動を開始
中国でも販売シェアの拡大目指す
【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 商社筋によると、台湾・FormosaPlastic(FPC)が中国・寧波に建設した年産45万トン能力のPPプラントが先週明けから稼動を開始した。今月末には営業運転入りすると見られている。
 
 同設備は、FPCが高成長を続ける中国市場で販売シェア拡大を目指して建設した。経産省化学課のデータによると、07年春時点における中国国内のPP総設備能力は年360万トンだった。一方、同年の輸入量はホモポリマー307万64トン、コポリマー41万5,632トンの合計348万5,696トンで、前年に対する伸び率はホモポリマーが4.3%、コポリマーが55.6%だった。

 うち最も量が多かったのはホモポリマー、コポリマーとも韓国品で、FPCなど台湾勢はホモポリマーで第2位、コポリマーで第3位にとどまっている。FPCは今回の現地生産のスタートで大きく巻き返しを図ることになる。

 もっとも、早ければ6月にも韓国・ロッテデサンが同30万トンの増設工事を完工して対中国輸出に一層を力を入れていくことになると見られている。

 今回の寧波工場の完成でFPCの総所有設備能力は、台湾や米国などで稼動中の設備と合わせて約204万トンになったと見られている。BASELL、SINOPEC、TOTAL、Ineos、ExxonMobilに続く世界第6位規模の設備を有することになる。