2008年04月16日
07年のプラスチック製品輸出入実績、プラ工連まとめ
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:日本プラスチック工業連盟

 プラスチック工業連盟はこのほど、塩ビ管やポリエチレンフィルムなど、わが国プラスチック製品の2007年の輸出入状況をまとめた。財務省のデータをもとに整理・編集した。
 
 それによると、管やシート・フィルムなど35製品の輸出合計は前年比5.4%増の85万6,700トン、これに対して輸入は同1.2%増の160万トンで、輸入が輸出を2倍近く上回った。しかし金額で見ると輸出1兆2,000億円、輸入7,300万円で、輸出の方がはるかに大きく「日本からは高付加価値製品を輸出し、低価格品は大量輸入する」という、市場の“住み分け”が定着した。
 
 輸入国別に見ると、輸入の45%は中国、10%が韓国で、あとはマレーシア、台湾、タイ、インドネシアが横並びが続く。日本企業が人件費・加工費の安い中国や東南アジア各国に工場進出し、日本に製品を輸出しているケースも多いと見られるが、実態はよくつかめていないようだ。
 
 輸出入ウエイトの大きい「板・シート・フィルム・箔・テープ等」の区分で、数量が1万トン以上の製品を見ると、輸出ではポリエチレン製やPET製が10%以上増加したが、塩化ビニル製やアクリル重合体製などは10%以上減少した。輸入ではPET製が11.6%、ポリエチレン製が3.0%増加したが10%以上減少したものはなかった。
 
 注目の「プラスチックの袋」(主にレジ袋)の輸入は13,178トンで前年比17.1%の減少となった。「市場が縮小傾向にある中で減り方は意外に少ない。国産品との比率はほぼ半々ではないか」と業界では観測している。
 
 プラ工連によると、プラスチック製品の輸出と輸入がいつごろ“逆転”したのかはよく分からない。本格的にデータをとりはじめた1995年には、すでに輸出の367,403トン(3,408億円)に対して輸入は526,994トン(2,232億円)と輸入超過になっていたが、「当時はまだそれほどバランスに大きな差はなかった」という。

【関連ファイル】
2007年プラスチック製品輸出
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1208317475.tif

2007年プラスチック製品輸入
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file2_1208317475.tif