2008年05月08日
PETボトルの回収、07年度も前年度を割り込む
容リ協の目標も0.7%下回って140,013トンに
【カテゴリー】:環境/安全(行政/団体、原料/樹脂/化成品、実績/統計)
【関連企業・団体】:日本容器包装リサイクル協会

 日本容器包装リサイクル協会が07年度(07年4月〜08年3月)中に全国の市町村から容器包装リサイクル法に沿って引き取った使用済みPETボトル(分別収集ボトル)の総数量は14,013トンとなった。前年度の実績を0.3%下回っている。小幅ながらも3年連続の減少となった。過去最大を記録した04年度の191,726トンの73.0%にとどまっている。
 
 同協会の当初の予定引取り量は、前年度実績比100.5%の141,048トンであった。実際にはそれをも0.7%下回った。4月から10月まではおおむね順調に推移してきたが、11月以降は前年同月割れが続き、結局はわずかとはいえ前年度の実績と年初の予定数量の両方を下回る結果となった。
 
 最大の要因は、市町村の多くが家庭から分別収集した使用済みPETボトルの大半を同協会に引き渡さずに貿易企業に売却したことになるとあると見られている。
 財務省の輸出通関統計によると、07年度のPETくずの総輸出量は363,480トンとなっている。前年度の実績を26.6%上回っており、同協会の総引き取り量の2.6倍の規模に達している。そのほとんどが市町村が分別収集したPETボトルで占められていると見られる。主な輸出先は香港を含む中国となっている。
 
 分別収集に要する費用を貿易企業への売却によってカバーしようとする自治体が増えているためで、この流れは今後もしばらく変わらないと見る関係者が多い。