2008年05月09日
プラ製容器包装の再商品化、07年度は2.8%増に
MRが引き続き大きな伸び、高炉利用はさらに縮小
【カテゴリー】:環境/安全(行政/団体、原料/樹脂/化成品、実績/統計)
【関連企業・団体】:日本容器包装リサイクル協会

 容器包装リサイクル法に沿って日本容器包装リサイクル協会がプラスチックリサイクル事業者に委託して07年度(07年4月〜08年3月)中に再商品化(リサイクル)したプラスチック製容器包装(白色発泡スチロール製食品用トレーを除くプラ製容器包装)の総数量は、369,001トンとなった。前年度の実績を2.8%上回っている。00年度にスタートしていらい7年連続の前年度超えとなったが、伸び率は過去最小にとどまった。
 
 これは、パレット化や再生ペレット化を主とするプラスチック製品化(マテリアルリサイクル=MR)と合成ガス化が引き続き順調な伸びを遂げた反面、高炉還元剤利用とコークス炉化学原料化がこれまで以上に縮小したため。
 高炉利用は16.5%、コークス炉利用は3.5%それぞれ前年度を下回った。特に退潮著しいのは高炉利用で、ピークの04年度の実績に比べると55.0%まで縮小している。このため、04年度で18.0%に達していた再商品化全体に占める構成比も07年度は8.3%まで低下するに至っている。コークス炉利用も44.6%であった構成比が36.9%に縮小している。
 
 こうした両部門の後退には、前年度末に実施される同協会の入札においてプラ製品化を目的としたリサイクル事業者が優先される仕組みになっていることが大きく影響していると見られる。今年度分についての入札も同じパターンの踏襲となった模様。したがって今年度もMRが一段と増え、そのあおりを受けてケミカルリサイクルが縮小することになる可能性が高い。
 
 07年度の目的別再商品化実績は以下の通り。かっこ内は前年度比。
 ▽プラスチック製品化=145,609トン(113.3%)
 ▽コークス炉化学原料化=136,277トン(96.5%)
 ▽高炉還元剤化=30,754トン(83.5%)
 ▽合成ガス化=52,192トン(123.2%)
 ▽熱分解油化=4,169トン(99.5%)。