2008年05月15日
ロッテ・デサン、エチレン増設プラントが稼動
年産能力が100万トンに拡大、誘導品も増強
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

 韓国・LOTTE DAESAN(ロッテ・デサン)は、14日からエチレン増設プラントの稼動を開始した模様だ。

 商社筋によると、同社は大山地区に保有している年産65万トンのエチレンプラントを100万トンに増強するため工事中だったが、このほど完成し、14日から運転を開始した。エチレン能力の1系列100万トンは韓国最大。
 
 ロッテは、麗川地区にも韓南石化(Honam Petruchemical)をもち、韓南のエチレン年産72万トンと合わせると、能力は172万トンとなる。
 
 大山には、旧現代石化の第1エチレン年産48万トンと、第2エチレン65万トンの2つのエチレンプラントがあるが、第1エチレンはLGグループ(LG Daesan)が所有し、第2エチレンプラントをロッテが取得した。

 韓国では、ロッテのほかKPICも同じく定修のため同47万トン能力のエチレン設備を4月一杯運休、またYNCCが落雷の影響で3系列合計184万5,000トン能力のエチレンプラントの操業率を5月早々から約2週間にわたって大幅に引き下げてきていた。このため韓国全体のエチレン供給能力は約1カ月間大幅に縮小していたが、来週以降はYNCCとロッテ・デサンの稼動率の上昇により生産量が回復すると見られる。
 
 ロッテ・デサンは、エチレン35万トンの増産分を全量同社が増設する誘導品で消化する見通しで、年産13万トンのLDPE装置、同13万5,000トンのSMプラント、同39万5,000トンのEG設備が近く操業に入る予定という。