2008年06月02日
シノペック、山東省青島に製油所とPPプラント完成、スタート
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

(上海発=特約)
シノペック青島錬油化工(QRCC)の製油所は5月24日、生産を開始した。

シノペックが21世紀につくった最初の10百万トンレベルの製油所である。
年末までに560万トンの原油を中東から輸入し、370万トンの石油製品を中国北部の需要家に供給する予定。
青島には芳香族メーカーの麗東石油化学がある。
(青島麗東石油化学は韓国GSグループのシンガポール法人GSアロマティックスが設立した。2005年にオマーン石油が出資、現在の株主はGSアロマティックス 60%、オマーン石油 30%、現地のRed Star Chemical Groupが10%となっている。)

QRCCはまた、5月末に年産20万トンのPPプラントをスタートした。6月に商業生産を開始する予定で、製油所の操業に合わせ年内に11万トン程度の生産を行なう予定。

QRCC は2004年11月に設立された。
シノペックが85%を出資、山東省政府のShandong International Trust が10%、青島市政府のQingdao Guoxin Industry が5%を出資する。
一時、サウジアラムコがこの計画に参加すると伝えられた。シノペックがアラムコに持分の25%を譲渡するとのことであったが、実現していない。
Aramcoは、100万バレル/日の原油を2010年まで、毎年Sinopec に供給する覚書を締結している。

設備と能力は以下の通り。
 常圧・減圧蒸留     10百万トン/年
 重油接触分解      2百万トン/年
 ディーゼル水素化    3.4百万トン/年
 重油水素化分解    2.6百万トン/年
 連続改質         1.2百万トン/年