2008年06月05日
黒龍江省がハルビンなど3市の発展計画を説明
「高い工業化水準・50プロジェクト推進」交流会も開催
【カテゴリー】:海外
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 黒龍江省(人口3,823万人、面積45.4万平方キロ)の程幼東・副省長を団長とする訪日代表団が4日、東京で貿易・投資環境の説明会とアウトソーシング産業の交流会を開いた。

 程団長は「省は石炭、石油、天然ガスや鉱物資源(131種)が豊富で、農業でも伝統的な文化を持つが、第11次5カ年計画(06-10年)として石油化学、バイオ、ハイテク、装置産業などの発展計画をまとめた。省西部の省都・ハルビンから北西に伸びる大慶市、チチハル市の3都市の工業地帯拡充とアウトソーシング振興に重点を置いている」と説明、大要、以下のように語った。

 黒龍江省は省全体の総計画面積921平方キロのうち、10年までに251平方キロ(起動区域は94.23キロ)を開発する。ハルビンは起動区域35平方キロ、大慶は同23.13平方キロ、チチハルは同20.25平方キロである。

 ハルビンと大慶の間にある安達市(5.8平方キロ)、肇東市(10平方キロ)の産業も開発する。以上の5市を合わせて「HDQ地帯」(04年の人口803万人、一人当たりのGDP32,379元)と呼ぶ。すでに工業化水準が高く、経済の放射力が省最大、技術の人材が豊富である。

 同省では機械、冶金、電力、石炭、石油化工、建材、紡織、医薬、食品などの産業が発展してきた。第11次5カ年計画では装置、石油化学、エネルギー、食品、医薬、森林業の6大産業に力を入れている。

 07年にはハルビン発電所が3,125万KWの発電を行い、ハルビン航空工業が航空エンジン、軽輸送機、ヘリコプター生産などで東北3省の第1位を占めている。鉄道車両や鋳・鍛造製品、デジタル制御マシン、非遺伝子組み換え大豆の生産も上位だ。

 程団長によると「省の今後の計画として2,215億元の予算を組んだ。内訳はインフラに472億元、産業に1,743億元を計上している。とくにソフトウエアなどのIT、サービス業にも重点を置く」としている。                                                                        同訪日団は風力発電機ユニット、石炭からのアルコール合成・メタノール、エチレン・プロピレンなどの石油化学製品、アンモニア生産、酢酸、アルミ珪素合金、多結晶シリコン、マグネシウム、グラハイト、自動車用ワイヤーハーネス、シリコンの生産や電子製品基地の建設など50プロジェクトを提示、協力を求めた。

 また、アウトソーシングではハルビン聯徳情報、ハルビン東海コンピュータ、ハルビン工業大学ソフトウエア・エンジニアリング、黒龍江ソフトウエアパーク、黒龍江共友科学技術発展など30社が来日、交流した。