2008年06月12日
三井・デュポンポリケミカルも価格改定幅を修正
当初の打ち出し額に12円を上乗せして37円に
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:三井・デュポン・ポリケミカル

 三井・デュポンポリケミカルは12日、さる5月20日に表明した各種ポリマーの価格改定の内容を修正することにしたと発表した。
 
 5月20日の時点では、EVA樹脂やアイオノマー樹脂など同社が企業化しているポリマー全ての国内販売価格を1キログラム当たり25円以上引き上げるとしていた。実施時期は6月16日からとする考えであった。
 
 今回の発表は、このうちの上げ幅を同37円以上に修正。また実施時期を7月1日からに変更するというもの。上げ幅を同12円上乗するというのが今回の修正のポイント。修正の理由については、前回の値上げ発表時に1キロリットル当たり77,000円と予想していた国産ナフサの7〜9月期の価格がその後の国際市況の急騰で同83,000円以上に跳ね上がる見通しとなってきた点を挙げている。ナフサ価格が同6,000円高くなると各種ポリマーの原料オレフィンの価格が1キログラム当たり12円引き上げられるので、採算を維持していくにはその分をポリマー価格に転嫁せざるを得ないと説明している。
 同社の需要家の中には、前回の同社の表明をそのまま受け入れると回答してきた需要家も存在するが、こうしたユーザーとも再折衝となる。
 
 今回の改訂幅の修正によるトータルのアップ率は、EVA樹脂で13〜14%、他のコポリマーで10%強となる模様。
 
 価格改訂の対象は以下のポリマー。いずれも機能性が人気を呼んで需要は着実に伸びており、フル稼動が続いていると同社では説明している。
 EVA樹脂「エバフレックス」
 EEA樹脂「エバフレックス-EEA」
 アイオノマー樹脂「ハイミラン」
 酸コポリマー樹脂「ニュクレル」
 高性能樹脂改質材「エンティラ」
 多目的シール樹脂「CMPS」
 高機能接着性樹脂「HPR」。