2001年05月24日
三菱重工業、船底塗料用「導電塗膜」応用広げる
発電所取水路に利用し有効性確認
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:三菱重工業

 三菱重工業は海洋生物が付着しにくい船底塗料として開発した「導電塗膜」技術を発電所の冷却用海水ラインに応用する新しい技術を確立した。

 船底塗料の場合は船舶が2年ごとに定修ドッグ入りするため、そのさいに塗料の塗り替えができるが、発電所のような固定施設に使用するには長期にわたる耐久性やより厳しい防汚性能が求められる。
 
 同社が開発した「導電塗膜」というのは、高導電性(下層)と、電極耐久性(上層)をもった2層の塗料を塗り、ごく微量の電流を流すことでフジツボなど海洋生物の付着を防ぐというもので、有機スズ系に代る船底塗料として一部実用化が進められている。

 このシステムを発電所取水路に応用するには防汚耐久性能の向上が必要だったが三菱重工業長崎研究所では長期耐久性の新導電塗料の開発と電流分布の均一化で対応しようと研究を進めてきた。

 この結果、チタンや特殊樹脂を使い施工方法にも工夫を加えて、発電所仕様を満足させる技術を確立した。すでに発電所取水路のコンクリート壁面や循環水管に使い、有効性を確認済みという。

 なお同社の導電塗膜による海洋生物付着防止プロセスは、技術のユニークさという点からも関係業界の注目を集め、社団法人発明協会では6月14日に開催する総会で同社研究陣に発明賞を贈ることにしている。