2008年06月25日
中国のPE袋輸出、5月も前年を下回る
米国向けの不振が影響、累計も前年割れ
【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 中国によるPE袋の5月の総輸出通関数量は99,355トンで、前年同月の実績を2.8%下回った。4月に続いての前年同月割れで、今年に入ってからこれが3度目の前年割れとなる。

 この結果、今年1月から5月までの累計は475,737トンとなった。前年同期の実績を1.6%下回っている。拡大一途できた中国のPE袋輸出だが、いまや大きな曲がり角にきたと言える。

 不振の要因は、かねてからの最大の輸出先である米国の需要が急速に縮小していることにある。5月の米国向け輸出量は27,996トンで、引き続き日本向をはじめとした他の国向けをリードしている。しかし前年同月比は7.3%減で、今年に入ってから3月を除く4ヵ月が前年同月割れとなっている。米国の量販店の間で広がってきたレジ袋離れが足を引っ張っている模様。米国向けの1月から5月までの累計は126,898トンで、前年同期を7.4%下回っている。

 一方、日本向けは米国向けと異なり引き続き順調に推移している。5月は21,674トンでこれまで同様に米国向けに次ぐ規模を維持、前年同月を13.2%上回っている。1〜5月の累計は106,982トンで前年同期を8.2%上回っている。米国向けの落ち込みのかなりの部分を日本向けがカバーしている。ただし、日本国内でも量販店の多くがレジ袋の使用自粛の機運を高めつつあるので今後も中国からの輸出が増え続けるかどうかははっきりしない。