2008年06月30日
中国と台湾の泉州石油化学センター 09年スタート
国家クラスの「石化泉港パーク」、エチレン80万トン
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

 福建省泉州市に建設されているエチレン年産80万トン規模の石油化学センターが、国家クラスの中国石油化工(泉港)パークとしてスタートすることになった。同センターには米国のエクソン、アラムコ、独リンデ、台湾石化同業公会などが参加、09年中に操業を開始する。

 泉州市は省東南部にあり、台湾に海峡を挟んで立地している。同省は07年に石化基地発展計画をたて、ポリオレフィン、合成ゴム、合成繊維、有機化学品、ファインケミカルなどの事業展開を予定している。

 センターの計画面積は24.5平方キロ、すでに7.76平方キロを開拓、今年、在来の設備で250億元の生産が見込まれている。10年の生産は1,000億元を上回ると予想されている。

 台湾は高雄の石化センターが手狭になっている関係で泉港パークへの石化移転に力を入れることになるとみられている。中国—台湾はこの夏から空港の相互乗り入れを実施するため、交流が急速に進む見通しである。

 泉港は国家1類港、深水港であり貨物取扱量が5,000万トンを超え、省最大の石化港区、地域物流センターとなる見込み。泉港区政府と台湾石化同業公会は6月半ばに泉港パークに台湾企業の化工投資特区を設立することについての趣意書に調印した。

 泉港パークは北に長江デルタ、南に珠江デルタの石化工業圏があり、これらとの連携により、中国の一大勢力となる可能性が大きい。


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