2008年07月02日
Jエナジー、「廃プラ油」からナフサ生産 実用化
【カテゴリー】:新製品/新技術(環境/安全)
【関連企業・団体】:ジャパンエナジー
水素化精製装置

 ジャパンエナジーは2日、水島製油所(岡山県倉敷市)で実施してきた、廃プラスチック熱分解油を石油製品に再生する処理技術が実証試験を終えて7月から実用化段階に入ったと発表した。同処理技術の実用化は国内石油会社では初めて。

 廃プラスチック熱分解油(廃プラ油)とは、固体プラスチックを加熱処理して液体炭化水素を取り出す方法(油化法)によって産出される油のことで、水島製油所では、札幌プラスチックリサイクル社(本社:北海道札幌市、伊藤清一郎社長)から廃プラ油をローリーで運び、水素化精製装置を活用して石油製品(主にナフサ)を再生する。

 廃プラの種類は、分別の必要がなく全て受入れ可能。コスト的にも現在のナフサ価格と比較すると「まったく問題ない」とJエナジーではいっている。当面、年間1,000KL程度の廃プラ油を処理するが、将来的には50,000kl程度まで処理量を拡大したい意向である。

 なお、わが国で排出される廃プラスチックは年間約1,000万トン。現在、そのうちの約1万トンが油化プラントで処理され、年間約5,000KLの廃プラ油が生産されている。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1214980463.pdf