2008年07月08日
第1四半期のプラスチック原材料・製品輸出入動向、プラ工連
PET容器など「くず」の中国向け輸出急増
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:日本プラスチック工業連盟

 日本プラスチック工業連盟(プラ工連)はこのほど、08年第1四半期のプラスチック原材料及び製品の輸出入実績を発表した。財務省の貿易統計をもとに独自に編集・整理した。
 
 原材料(樹脂)は、輸出が109万2,000トンで前年同期比6%減少したが、輸入は48万6,000トンで28%と大幅増加した。プラ製品は輸出が21万3,000トンで10%増加したが、輸入は38万4,000トンで変わらなかった、などが明らかとなった。
 
【原材料】
<輸出>
 原材料の輸出は前年同期比6%減少の1092千トンで前年同期比の1161千トンから6%減少した。アミノ樹脂が46千トンで28%、アクリル重合体が136千トンで16%、ABS樹脂が60千トンで14%それぞれ増加したが、塩ビ重合体が188千トンで22%、エチレン重合体が136千トンで16%、プロピレン重合体が114千トンで19%減少した。

 「プラスチックくず」の輸出は362千トンで9%の増加。香港と中国向けが圧倒的に多く328千トンと、全体90%を占めた。年間ベース120万トン超の勢いとなる。
 
 「プラスチックくずにも、規格外ペレットのオフ・スペック品から成形加工の際に出る成形品の端切れなどいろいろあって実態はよく分からない。しかし自治体がリサイクル用に回収しているPETボトルも年間30万トン以上は中国に出ているはずです。中国では人気でこれからまだ増えると思います」とプラ工連ではいっている。
 
<輸入>
 原材料の輸入は381千トンから486千トンへと、28%の大幅増加した。エチレン重合体が87千トンと77%増えたほか、プロピレン重合体が74%増の54千トンとなった。国別では韓国からの輸入が37%増加したほか台湾、中国からの輸入が増えた。
 
【製品】
 プラスチック製品の輸出は、213千トンで前年同期比10%増加した。全体の8割近くを占める「板・シート・フィルム・箔・テープ等」が14%増の169千トン、樹脂別ではPET製のものが35%増の30千トンとなり、他の樹脂を抜いて最大となった。製品の輸入量は384千トンで前年と変わらなかった。