2008年07月08日
東セロもフィルム価格を再修正へ
OP、CP、L-L品は1連700円以上引き上げ
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:東セロ

 東セロは8日、OP(PP延伸フィルム)やCP(PP無延伸フィルム)など同社が手がけているプラスチックフィルム全ての品種の販売価格を7月25日出荷分から1連(20ミクロン厚み、500平方メートル)当たり700円以上引き上げると発表した。

 品種別の上げ幅は、OP、CP、L-LDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)製フィルムがいずれも同700円以上、蒸着フィルムが同900円以上、CMPSなどその他の品種が全て同700円以上となる。値上げ率は、OPとCPがともに20%弱、L-LDPEフィルムが18%弱となる。他の品種の場合は、グレードによってばらつきが大きいので値上げ率の特定はできないとのこと。

 今回の製品値上げは、原料樹脂の価格が7月から8月にかけて合計で1キログラム当たり53円前後引き上げられるのが避けられなくなってきたとの判断によるもの。
 同社が購入しているPPやL-LDPEの価格は、5月から6月にかけての国際市場におけるナフサの契約価格の高騰によって7月出荷分から同37〜38円引き上げられることが確定的となっているだけでなく、最近のナフサの国際相場の大幅な再上昇に伴って8月中にさらに10数円の追加値上げが実施されるのが確実視される状況にある。

 東セロでは、少なくとも各種の樹脂の追加値上げについては極力小幅に抑えるように樹脂各社を説得していく構えだが、事業を継続していくにはあるていど値上げは容認せざるを得ないと判断、事業採算の確保のためレジンの2回の値上がり分を一括して製品価格に転嫁していくことにしたもの。なお、フタムラ化学も同様の目的の製品値上げを表明している。