| 2008年07月14日 |
| 中国で石化品が相次いで減産 |
| 採算割れとナフサ不足が影響か |
| 【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品) 【関連企業・団体】:なし |
複数の大手商社が入手した情報によると、中国における石油化学製品の減産傾向がここにきて一段と鮮明になってきた。 エチレンからポリオレフィンなど主要誘導品にいたるまでが広く減産の対象になっている模様だ。エチレンの場合は、ほとんどのセンターが7月に入り稼動率を90%に落としている。ポリオレフィンは減産率がさらに高く、設備能力比で20%に達している企業も少なくないと見られている。 原燃料の高騰分を製品価格に転嫁しようにも需要家と行政府の同意が得られないため、ほとんどの石化企業がこれまでのレベルの生産活動を維持できなくなったことが最大の要因と、商社筋では分析している。また、政府がガソリンの確保を優先する政策を取り始めたため、ナフサの絶対量が不足してきたことも影響していると指摘する声も少なくない。中には、行政府が赤字企業に対する補助金の膨脹を防ぐために、ポリオレフィン企業等に対して減産指導を始めた、と説明する現地企業も出ているという。 こうした動きが今後の中国の石化品需給にどのような影響を及ぼしてくるか注目される。 |