| 2008年07月23日 |
| ハイテクアイランド・台湾への期待と実力 |
| ジェトロのフォーラムで呉政典氏が講演 |
| 【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:なし |
ジェトロの第6回新産業創出地域連携フォーラムで呉政典・台湾貿易センター所長が先週、「台湾企業の国際連携—事業発展の最適なパートナー」と題する講演を行い、その詳細なデータが注目された。 このフォーラムは「台湾の地域間交流—アジア分業と日台企業のアライアンス」のテーマで開かれたもので、ほかに天野倫文・東大大学院経済学研究科准教授が「アジア分業ネットワークにおける日台企業アライアンスの意義」、細野昭雄・アイ・オー・データ機器社長が「日本企業の国際展開と台湾に期待するもの」を講演した。 呉所長は日台関係の現況、ビジネスパートナーとしての台湾、台湾への投資、台湾貿易センターのサービス内容など、大要、以下のように述べた。 台湾のGDPは07年3,833億ドル、一人当たりでは1万7,294ドル。面積3万6,188平方キロ、人口2,283万人。輸出2,466.7億ドル(うち対日159.3億ドル)、輸入2,192.5億ドル(うち対日459.3億ドル)、対日投資額1,881万ドル、日本の対台湾投資額9.9億ドル。 また、台湾を訪問した約372万人の外国人の31.4%、約117万人が日本人で国別第1位。台湾在住の外国人(ホワイトカラー)の半分が日本人。日本を訪問した約835万人の外国人の16.6%、約139万人が台湾人である。 貿易総額のうち日本にとって台湾は米国、中国、韓国に次いで4番目。台湾にとって日本は中国に次いで2番目、輸出先として1位、輸入先として4位。国際競争力は世界で14位(WEF)、13位(IMD)、17位(EIU)、アジアでは5位、3位、4位のデータがある。 台湾はハイテクアイランドである。整備された産業クラスター、世界各地の製造拠点・高度な物流システムがある。 生産量世界1の製品としてLEDモニター(シェア68%)、ノートブックパソコン(89%)、ケーブルモデム(66%)、セミコンダクターパッケージング(36%)、PDA(79%)、チップファンドリーサービス(70%)を持つ。 台湾系企業の在中国雇用者数は1,000万人(台湾の就業人口に匹敵)、台湾出身者は120万人(日系は10万—15万人)に及ぶ。台湾の中国投資額(06年)は3,752件、21億3,600万ドル(6年で4倍)、米、日本などに次いで7番目となっている。 中国で活躍する台湾企業は情報機器、半導体IC、食品、スポーツ、サービスなどの産業。中国の外貨準備高1億8,000ドルの3分の1を占めている。 中台間の直行便の運航がことし7月4日から開始された。現在は香港経由だが台湾側8空港、中国側11空港が開通し、ますます交流が活発化する見通しだ。台湾の物流センターも計画されている。(台湾貿易センター東京事務所 TEL:03-3514-4700) |