2008年07月25日
中国のエチレン輸入が引き続き活発
今年上期合計は前年同期の2倍の規模に
【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 中国によるエチレンの輸入は6月も引き続き活発で、前年同月の実績を36.2%上回って59,973トンとなった。この結果、今年1月から6月までの累計は前年同期の96.5%増の351,951トンに達した。
 数量の面では同じオレフィンのプロピレン(上期合計は前年同期比48.0%増の404,618トン)を上回るまでには至っていないが、伸び率の面では大きくリードしている。

 輸入エチレンの多くは引き続き韓国品で占められている。6月の韓国品は42,920トンで、前年同月を54.7%上回っている。1〜6月計は251,840トンで前年同期の2.15倍となっている。全体の72%前後を韓国品が占めていることになる。
 
 しかしそれ以上に注目されるのは、今年に入ってイラン品が新たに加わっている点だ。イラン品の6月の輸入通関数量は8,744トンで、マレーシア、シンガポール、日本からの輸入量を抜いて韓国品に次ぐ規模となっている。1〜6月の累計は39,058トンで、この場合も日本品や台湾品を押さえて韓国に次ぐ第2位のポジションに位置している。
 年産100万トンを超える大型エチレンプラント2基が年初から春にかけて相次いで本格操業に入ったイランが東南アジア諸国に加えて中国にも本腰を入れて輸出しはじめたことによるもので、大手商社の多くは7月以降も引き続き上期分程度はイラン品が中国に持ち込まれると予想している。