2008年08月04日
ダイヤニトリックス、アクリロニトリル大幅減産
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:ダイヤニトリックス

 三菱レイヨンと三菱化学合弁のアクリロニトリル・メーカーである、ダイヤニトリックス(本社:東京都港区、山本直己社長)は4日、アクリロニトリル(AN)を当分の間20〜30%減産すると発表した。
 
 同社は水島工場(岡山県)に年産10万6,000トン、大竹工場(広島県)に同9万トン、合わせて19万6,000トンの生産設備を持つ国内第2位のANメーカーだが、原料価格の高騰が続く中価格転嫁が進まず、事業採算が大幅悪化したため減産に踏み切ることにした。
 
 同社によると、とくに国内繊維向けの価格転嫁が大幅未達で、景気減速の影響もあって市況が低迷している。輸出は行なっておらず、全量国内メーカー向けに繊維、樹脂、ゴム用として販売している。
 
 同社はすでに大竹工場で減産を開始しており、近く水島工場でも操業ダウンに入る。減産幅は両工場合わせて20〜30%。減産期間は未定。

【アクリロニトリル各社別生産能力】 単位:千トン/年 (経産省化学課調べ=2007年12月末現在)
◇旭化成ケミカルズ  419
◇昭和電工      50
◇住友化学      52
◇ダイヤニトリックス 196
◇合計        717