2008年08月06日
POフィルムの出荷、6月も前年比10.4%減と不調
21ヶ月連続して前年同月割れ、上期計も6.4%減に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:日本ポリオレフィンフィルム工業組合

 日本ポリオレフィンフィルム工業組合加盟のポリオレフィン・インフレーションフィルムメーカーによる6月の総出荷数量は54,845トンで、前年同月の実績を10.4%下回った。これで、同フィルムの月間出荷量の前年同月割れは06年10月以降21ヶ月連続となった。
 
 6月の出荷は、IPP(PPインフレーションフィルム)が4ヵ月振りに前年同月を下回ったためLDPEフィルムとHDPEフィルムを合わせた3品種全てが前年同月割れとなった。この結果、LDPEフィルムは21ヶ月連続の、HDPEフィルムは22ヶ月連続の前年同月割れとなった。

 今年上期(1〜6月)の総出荷量は327,693トンで、前年同期の実績を6.6%下回っている。うちPEフィルムの出荷量は319,353トンで、前年同期を6.7%下回っている。フィルム向け出荷量が最も多い、LDPE業界とHDPE業界に取って軽視できないところと言えよう。
 
 PEインフレーションフィルムの出荷不振の長期化には、安価な海外品の輸入の増加が少なからず影響していると見られる。PE袋の今年上期の総輸入量は234,854トンで、前年同期を3.5%上回っている。またPEフィルム等の同期の総輸入量は67,568トンで同11.45増となっている。絶対量の面でも伸び率の面でも無視できない存在となっている。
 
 POインフレーションフィルムの6月の出荷実績は以下の通り。右は今年上期合計。かっこ内は前年比。
 ▽LDPEフィルム=34,887トン(89.0%)  209,565トン(93.0%)
 ▽HDPEフィルム=18,559トン(90.7%)  109,788トン(93.8%)
 ▽IPP     =1,399トン(90.6%)  8,340トン(100.2%)
 合計     =54,845トン(89.6%)  327,693トン(93.4%)。