| 2008年08月06日 |
| ポリオレフィンの中国向け価格、多くが下降 |
| 国産レジンが下落、需要家は買い渋り |
| 【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、市況) 【関連企業・団体】:なし |
大手商社数社によると、ここにきてポリオレフィンの中国向け価格が一部を除いて下降傾向に転じてきた。 韓国、台湾、シンガポール、サウジアラビア、マレーシア、日本等が主たる供給国だが、これらの国々に対する中国側の引き合いは需給がタイトなLDPEを除いて7月中旬以降急速に縮小しており、それに伴い契約価格も下がってきている。 うちL-LDPEの8月積みの平均CFR価格はトン当たり(以下同)1,840ドルで、7月と同一レベルにとどまっている。最大のサプライヤーであるシャルクの輸出余力が依然として不足したままの状態にあるためと見られる。しかし、HDPE、PP、HP-LDPEの3品目は軒並み下がってきている。 HDPEは7月分に比べ30〜40ドル安の1,800ドル前後となっており、また、6月から7月にかけて急騰したPPは50〜60ドル反落して1,970〜1,980ドルまで下がっている。L-LDPEに次いで国際需給バランスが引き締まっているHP-LDPEも、最近は引き合いが減っていて直近の契約価格は20ドル前後安の1,920〜1,950ドルとなっている模様。 各商社とも、こうした現象をもたらしている最大の要因は中国の国産レジンの下落にあると分析している。国際樹脂の値下がりは原油の国際スポット相場が下降に転じた7月中旬以降に顕在化、この二週間あまりで小幅な品種でもトン当たり1,000元、最大では2,000元下がっているという。 今後については、オリンピック後の中国の経済の行方がいまひとつはっきりつかめないので判断に苦しむと述べる商社が多い。 |