2008年08月11日
吉林省に新空港が完成、産業開発へ物流拠点
【カテゴリー】:海外
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 中国・北朝鮮国境にまたがり、ロシアの南部に接する吉林省の白頭山(長白山)の麓・白山に新空港が完成、今月初めに1番機・エアバス319が就航した。白頭山周辺の産業開発や観光誘致に寄与するものと期待されている。

 白頭山は標高2,744メートルの火山で、山頂に広がるカルデラ湖「天池」の眞ん中が国境線。北に豆満江(図們江)、南に鴨緑江(豆満江)が流れる。新空港は2,600メートルの滑走路を持ち長春、北京、上海、深せん、大連、瀋陽に往復便が運航する。

 同空港は06年7月に着工した。当面は国内便と韓国からの便が就航する。将来は国際便も予定しているという。白頭山は朝鮮民族の発祥の地ともいわれ、韓国国歌にも歌われている。92年の中韓国交回復以来、韓国からの観光客が増え、中国と同数を数える。

 新空港(延吉市)は、吉林省が開発している琿春辺境経済合作区に車で約30分と近く、同省は日本、韓国、香港、ロシアなどに立地参加を呼び掛けている。

 同合作区は総面積73平方キロ、企画面積24平方キロ、第1期5平方キロで、すでに輸出加工区を完成、工業団地、インフラの整備を急いでいる。

 琿春周辺地域は地下資源が豊富にあり、吉林省最大の石炭埋蔵量のほかタングステン、フルオライトや金属鉱石などを持ち、木材資源や水産資源も多い。