2008年08月19日
東セロの第8次製品値上げ交渉が決着
1連600〜800円の引き上げで需要家の同意得る
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:東セロ

 プラスチックフィルム大手の東セロは18日、同社がコンバータ各社との間で進めていたOPP(PP延伸フィルム)や蒸着PETフィルムなど全品種を対象とした値上げ(第8次値上げ)交渉が全て決着したと発表した。
  
 値上げ額は品種や製品の厚みによって異なり、上げ幅が小さいケースで1連600円、大きいケースでは同800円となる。アップ率は、比較的汎用色の濃いOPPやL-LDPEフィルムの食品包装用品種の場合で17%ていどになると同社では説明している。8月1日出荷分から新価格に切り替える。
 
 今回の製品値上げは、7〜9月期に実施されるPPやL-LDPEなど原料樹脂価格の大幅な引き上げに伴うコストアップ分を製品価格に転嫁するためのもので、当初同社が打ち出した上げ幅は同600〜900円となっていた。しかし上げ幅がこれまでになく大きいことから直接の需要家であるコンバータ各社が上げ幅の縮小を強く求めてきたため、製造コストが特に高い蒸着PETフィルムや透明蒸着PETフィルムを除いて上げ幅を下方修正して早期決着を図った。
 
 同じプラスチックフィルム大手のフタムラ化学も、同じく600円以上の値上げについてコンバータ各社の同意を得て8月1日から新価格に切り替えている。これに伴い、今後の焦点はコンバータ各社と食品メーカーとの間の価格改定交渉に行方に移る。
 
 東セロが18日に明らかにした今回の決着内容は以下の通り。かっこ内は当初に打ち出した上げ幅。
 ▽OPP、CPP(PP無延伸フィルム)、L-LDPEフィルム=厚み20μ換算で1連当たり600円(700円以上)。
 ▽蒸着PETフィルム、透明蒸着PETフィルム=同12μ換算で同600円(600円)。
 ▽蒸着OPP、蒸着CPP、蒸着L-LDPEフィルム=同20μ換算で同800円(900円)。
 ▽CMPSその他フィルム=同20μ換算で同600円(700円)。