| 2008年08月21日 |
| PPの出荷の不振が長期化 |
| HDPEも7月は再び前年割れ |
| 【カテゴリー】:実績/統計 【関連企業・団体】:なし |
ポリオレフィン3樹脂の7月の出荷数量は、LDPEこそ前年同月を1%上回ったものの、HDPEは2%減で再び前年同月割れに戻り、PPに至っては6%もの大幅減となった。PPは6ヶ月連続の前年同月割れであり、関係者の年初の予想と完全に相反する姿となっている。 唯一前年超えとなったLDPEについても、同樹脂関係者の多くは値上げ直前に発生した駆け込み需要による面が大きいと分析、8月にはその反動が出てマイナス成長に転じる公算が濃厚と予想している。 出荷のうちの国内向けは、LDPEが前年同月を2%上回って2ヵ月連続の前年超えとなったが、HDPEは1%、PPは3%それぞれ前年同月を下回った。HDPEは6月が4ヵ月振りの前年超えとなったが、わずか1ヵ月で再び前年割れに戻った。PPは6ヶ月連続の前年割れである。雑貨分野とコンテナー・パレット分野の需要の長期低迷が大きく影響している。 一方の輸出は3樹脂全てが前年を下回った。中でもPPの34%減が目立つ。これは、アジア相場の下落に対処してPP各社が輸出を一段と抑制する戦略を取ってきたことによるもの。また、内需の低迷を睨んでの減産の継続で全体に輸出余力が一段と縮小したことも少なからず作用していると見られる。 生産は3樹脂全てが前年同月を下回っている。2ヵ月連続の3樹脂揃っての前年割れとなった。このため月末在庫は3樹脂とも前月を下回っている。ただし、季節調整済みの在庫率はLDPEが2.5ヶ月、HDPEが2.2ヶ月、PPが2.2ヶ月と引き続き高いレベルにとどまっている。 |