2008年09月03日
汎用樹脂の対中輸出、7月は一部が前年超え
1〜7月の累計は6品目全てが前年を下回る
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 最近の汎用樹脂の中国向け輸出は、ほとんどの樹脂が前年同月を割り込んで推移している。昨年12月から今年6月までの7ヵ月のうちの5ヵ月は、6品目全てが前年同月を下回っている。PPコポリマーは8ヵ月振りの、またPSは5ヵ月振りの前年同月超えとなった。他の4品目は、いずれも前年同月割れが長期化している。HDPEは2ヵ月連続にとどまっているが、PVCは5ヵ月、PPホモポリマーは8ヵ月、LDPEは13ヵ月連続の前年同月割れとなっている。
 
 1月から7月までの累計は、6品目全てが前年同期を下回っている。PSの4.5%減を除いて縮小率が全体に大きい。多くが2割台の減少率で、PPホモポリマーは31.9%の縮小となっている。
 
 また、総輸出量に占める中国向けの構成比が全品目にわたって前年同期を下回っている点も注目される。汎用樹脂各社が原料ナフサの高騰で中国向け輸出を抑制するようにしはじめたことによるもの。中国の需要と市況がよほど急回復しないと、8月以降もわが国の汎用樹脂の対中輸出量は前年を大きく割り組んでいくことになりそうだ。

【関連ファイル】
汎用樹脂の7月の中国向け輸出通関数量と1〜7月の累計
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1220423464.xls