2008年09月08日
住友化学、「ラービグ計画」ほぼ順調、工事進捗率97.6%
アラムコから日量40万バレルの石油精製設備引き継ぐ
【カテゴリー】:経営(海外)
【関連企業・団体】:住友化学
ラービグ建設工事現場(08年春撮影)

 住友化学は、サウジ・アラムコと合弁の「ラービグ・リファイニング・アンド・ペトロケミカル・カンパニー(ペトロ・ラービグ社)」が推進中の石油精製・石油化学統合コンプレックス事業計画「ラービグ計画」について8日、これまでサウジ・アラムコ社が現地で運営してきた石油精製設備(トッパー能力:日量40万バレル)の運営を、予定通り08年10月1日付でペトロ・ラービグ社が引き継ぐと発表した。簿価は2億3000万米ドル。
 
 現地の工場建設状況はほぼ順調で、一部に遅れはあるものの8月末時点で進捗率は97.6%に達している。用役や電力関係など設備のいくつかはすでに稼動を開始している。
 
 エタンやブタン用パイプライン等の設備はサウジ・アラムコ社からの原料受入れ準備が整い、その他の設備も稼動開始に向けた準備が着実に進んでいるという。

 また、ペトロ・ラービグ社は6日の取締役会で、いくつかの技術的な課題のために一部設備の稼動開始が09年第一四半期となる可能性があること、「ラービグ計画」の総投資額の3%にあたる3億米ドルの追加費用(当初予定は98億米ドル)が発生する可能性があることを確認した。
 
 「ラービグ計画」は、石油精製と石油化学を一体化した世界最大級の統合コンプレックス(エチレン年産130万トン、プロピレン同90万トン)を建設し、スケールメリットとともに安価原料(主にエタンガス)による強みを活かして、グローバルな事業展開を図る。

【ペトロ・ラービグ社の概要】
(1)社 名 : ラービグ・リファイニング・アンド・ペトロケミカル・カンパニー
(2)設 立 : 2005年9月
(3)資本金 : 8,760百万サウジ・リアル
(4)出資比率 : 住友化学37.5%、サウジ・アラムコ社37.5%、一般投資家25%
(5)本社所在地: サウジアラビア王国 ラービグ
(6)CEO : Saad F Al-Dosari

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1220837405.pdf

■「ラービグ」工場建設現場(撮影:08年春)

(写真 1)
 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1220837652.jpg

(写真 2)
 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file3_1220837652.jpg