| 2008年09月08日 |
| アジアのポリオレフィン市況が大幅に下降 |
| HP-LDPEだけは横這い、他は100ドル安に |
| 【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、市況) 【関連企業・団体】:なし |
アジア諸国のポリオレフィンの輸入価格がHP-LDPE(高圧法低密度ポリエチレン)を除いて大幅に値下がりしてきた。 複数の大手商社によると、中国をはじめとしたアジア各国のHP-LDPEの直近のCFR価格は8月とほぼ同じレベルのトン当たり1,800ドル前後となっている。これは、世界的に同樹脂プラントの新増設がほとんどないまま推移しているため需給バランスが依然としてタイトな状態にあることによるもの。 しかし他の樹脂は、軒並み1ヵ月前の価格を100ドル前後下回るところまで下がっている。L-LDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)のC4コモノマー品種は同1,730〜1,740ドル、HDPE(高密度ポリエチレン)は同1,750ドル前後、PP(ポリプロピレン)ホモポリマーは同1,650ドルとなっている。このうちのPP-Hの価格は、中国・四川省で大震災が発生して土のう向けの需要が急増した頃に比べると実に450ドルもの下落となっている。 HP-LDPE以外の品種がこのように大幅な値下がりとなっている背景について大手商社筋では、アジア市場全体に原油価格の急落を睨んで樹脂についても先安観が急速に広がってきたこととが大きく影響していると分析している。そして、当面はアジア市場全体で買い控えが続くので原油価格に反騰の兆しが出てこない限り市況の回復には多くを期待できないとしている。 |