2008年09月10日
マツダ、樹脂使用量を30%削減できる成形技術を開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:マツダ

 マツダは9日、車両軽量化技術の一つとして、自動車に使用するプラスチック部品の質量を20-30%削減できる成形技術を開発したと発表した。これにより、これまでより大幅に少ない材料で同等以上の強度と剛性を持つ、より軽量な自動車の生産が可能になる。
 
 使用する樹脂にはとくに制約はなく、同社が現在開発中の植物由来のバイオプラスチックにも応用できる。2011年以降の実用化を目指している。
 
 これは、自動車部品となる樹脂を射出成形する際、発泡剤に窒素や二酸化炭素などの一般的な不活性ガスを「超臨界流体化」させ、分子レベルで混ざりやすい特性を活かして樹脂の流動性を高め、より少ない材料を金型内に流し込むことで実現した。
 
 材料の樹脂量を減らしても、製品の厚みを増すことができる「コアバック」膨張成形法を採用することで、製品の強度や剛性が確保できる。そのために気泡をミクロに制御した表面層と、気泡の大きさを任意にコントロールできる中心層の複層構造を形成することに成功した。
 
 従来の発泡プラスチックに比べても環境負荷が少なく、リサイクル容易な発泡成形技術だとしている。