| 2008年09月18日 |
| ポリオレフィンの出荷も8月は大幅減に |
| 国内向けも輸出も3樹脂全てが前年割れ |
| 【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品) 【関連企業・団体】:なし |
ポリオレフィンの8月の出荷数量は3樹脂全てが前年同月の実績を大幅に割り込んだ。LDPEとHDPEはともに17%、PPは10%それぞれ前年同月を下回っている。3樹脂とも国内向けと輸出の両方が前年同月を下回っている。 3樹脂揃って国内向けと輸出の両方が前年を下回ったのは3月に次いでこれが今年2度目。うち国内向けの3樹脂揃っての前年割れは3ヵ月振りで、今年に入ってこれが4度目となる。輸出は2ヵ月連続で、今年に入ってからは同じく4度目の全品種の前年割れである。 8月の出荷実績のうちの国内向けは、LDPEが17%減で3ヵ月振り、HDPEが14%減で2ヵ月連続、そしてPPが4%減で8ヶ月連続のそれぞれ前年同月割れとなっている。この中ではPPの不振の長期化が特に目を引く。 LDPEとHDPEの場合は、ともに最大消費品種のフィルム用が大幅に縮小したのが響いている。LDPEのフィルム用は25%、HDPEのフィルム用は23%それぞれ前年を下回っている。ともに6月に発生した前倒し需要の反動が出たのに加え、7月下旬から顕著になってきた原油価格の下降傾向を睨んで多くの需要家が買い控えに踏み切ったことが大きく作用していると見られる。 PPの減少は、もっぱら射出成形用のうちの雑貨向けとパレット・コンテナー向けの落ち込みによると言って過言でない。いずれもPEのフィルム用と同じ背景から大幅減となっている。雑貨用は9%、パレット・コンテナー用は11%の減少となった模様。 一方の輸出は縮小率が国内向け以上に大きい点が注目される。LDPEは19%減で6ヵ月連続、HDPEは37%減で2ヵ月連続、PPは49%減で8ヶ月連続の前年同月割れとなっている。いずれも中国をはじめとしたアジア各国の需要の伸び悩みとオファー価格の下落によるもの。 これで汎用樹脂の8月の国内向けと出荷トータルはPSとPVCを合わせた5品目全てが前年同月の実績を下回ることとなった。 |