2008年09月18日
SMのアジア相場が一段と下降
中国のCFR価格は1,400ドル割れ
【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、市況)
【関連企業・団体】:なし

 SM(スチレンモノマー)メーカー筋によると、アジアにおけるSMのスポット価格は週を追って下降しており、直近の価格は中国のCFR価格を例に取るとトン当たり1,400ドルを若干割り込むところまで下がっている。1ヵ月で同120ドル近く下がったことになる。
 
 値下がりが続いているのは、中国をはじめとしたアジア地域の大口需要家のPS、ABS、SBR等の大手企業が原油ならびにナフサの先安を予想して当面のSMの発注を極端に絞る行動に出ているのに加え、アジア地域のトレーダやSMメーカーがBZ(ベンゼン)やエチレンの値下がりに合わせてSMの輸出価格も引き下げてきているため。
 
 しかし、中国をはじめとしたアジア地域にはいまだにSMの在庫が豊富に存在しているので、アジア市場からの引き合い数量は依然として最近にない低水準にとどまっているという。
 このためわが国のSMメーカーは、今後も設備能力比15〜20%の減産を継続して市中在庫の減少を待つほかないとしている。