2008年09月26日
豊田通商、植物由来ポリエチレンでBraskem社と提携
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:豊田通商

 豊田通商は南米最大の化学メーカー、Braskem S.A.(本社:ブラジル=ブラスケン)と提携し、ブラスケンが2011年までに商業生産を開始する植物由来ポリエチレンについて、日本を含むアジア地区の販売パートナーとして業務提携を行なうことで合意したと発表した。
 
 ブラスケンは、同社トリウンフォ工場(同国南リオグランデ州)で、サトウキビの絞りかすからエタノールをつくり、これを原料に高密度ポリエチレン(HDPE)および低密度ポリエチレン(LDPE)を合わせて年間20万トン生産する計画を進めている。
 
 豊田通商はブラスケンの開発プロジェクトに参加し、昨年は現地試験生産設備で、サトウキビ由来エタノールを原料としたポリエチレンの生産に世界で初めて成功した。

 同社によると、物性は石油由来のポリエチレンと変わらず、ややLDPEに近い。生分解性はなく用途もボトルや容器、各種フィルム製品分野に十分期待できる。コスト的には現在のポリエチレンの内外市況に比べて数十%程度高いものの、将来的には石油系ポリエチレンの代替品として市場展開できるとしている。
 
 なお、同樹脂はこのほど世界初の100%バイオマス由来であることを、米国材料試験協会が定める測定法に基づき、放射性炭素測定研究所ベータ・アナリティック社から認証された。
 
 同プラスチックは、10月15〜17日、パシフィコ横浜で開催される「バイオジャパン 2008」に出展する。