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2008年09月26日 |
住友化学、愛媛工場に「デバイス開発センター」設置 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:住友化学 |
住友化学は26日、高効率で高精細の高分子有機ELデバイスの製造技術開発を促進するため、愛媛工場に「デバイス開発センター」を設置すると発表した。今年度中にスタートする。 センターには、資金数十億円をかけて印刷、電極形成、封止、パターニングなどデバイス製造に必要な各工程の設備を導入し、100%子会社の英国・ケンブリッジ・ディスプレイ・テクノロジー社(CDT社)が開発したデバイス製造の基本技術を活用して、有機ELデバイス製造技術の早期確立を目指す。 住友化学は1989年から高分子有機ELの開発に取り組んできた。01年には同分野のパイオニア企業であるCDT社と技術協力し、05年にはCDT社と合弁会社「サメイション」を設立。さらに07年にはCDT社を完全子会社化して開発研究を加速してきた。 「デバイス開発センター」設置にあたっては、デバイスデザイン、素子技術、工業的生産技術など、CDT社が有するデバイス製造プロセス技術や、サメイションの最新発光材料技術、さらに住友化学が蓄積してきたカラーフィルターをなどの情報電子化学分野におけるエンジニアリングや製造ノウハウなど、3社の技術を最大限に活用し、実用的なデバイス製造技術の確立を急ぐ。 市場では現在、低分子型有機ELの実用化が先行しているが、高分子型有機ELは、インクジェットなど溶液系のプロセスを用いて発光層を成膜することによりデバイスの大型化への適用が可能であり、コスト競争力にも優れている。 本格実用化は2014年頃の見込みだが、09年中には一部テレビに高分子有機ELディスプレイが採用されるとの見方も出ている。住友化学では本格的な市場展開を早期に実現したいとしている。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1222406801.pdf |