2008年09月29日
ダイキン工業の米国子会社、ETFEの生産能力を倍増
環境規制の高まりによる需要の増加に対応
【カテゴリー】:経営(海外)
【関連企業・団体】:ダイキン工業

 ダイキン工業は29日、100%出資の子会社「ダイキンアメリカ社」(本社:ニューヨーク州オレンジバーグ)のディケーター工場(アラバマ州)で、熱溶融性フッ素樹脂「ETFE」の生産設備倍増を決めたと発表した。設備投資額は約70億円、2010年4月下旬から稼動開始の予定。

 これにより、同社のETFE生産能力は、淀川製作所(大阪府摂津市)とあわせて従来比2倍となる。今後は、ETFEの特長を生かした用途開発により、現在の50億円から2010年には100億円の販売を目指す。

 「ETFE」は、フッ素樹脂の特長である電気絶縁性・耐熱性・耐薬品性に加えて、加工が容易で柔軟性や透明性に優れている。特に世界最大市場の米国では、環境規制の強化により自動車の燃料チューブなどの用途で需要が急拡大している。
 
 ほかに自動車や航空機などで使う電線被覆材や液体搬送用パイプ、建築外装用のフィルムなどに採用されており、この数年で需要が急増し、供給が追いつかない状況となっている。
 ETFEの世界需要の50%は米国で、最大の需要地で唯一工場をもつ同社は、ETFEの生産能力を増強することで、ひっ迫する需要に対応する供給体制を整える。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1222678250.pdf