2008年10月24日
PPフィルムの出荷、9月も前年を下回る
食品用等全分野の不振で2ヵ月連続の前年割れ
【カテゴリー】:実績/統計(行政/団体、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:日本ポリプロピレンフィルム工業連合会

 日本ポリプロピレンフィルム工業連合会が24日に集計したところによると、PPフィルムの9月の出荷数量はOPP(PP延伸フィルム)もCPP(PP無延伸フィルム)もともに前年同月の実績を下回った。
 
 OPPは19,579トンで前年同月比が8.5%減、CPPは12,658トンで同7.3%減となっている。いずれも2ヵ月連続の前年同月割れである。プラスチック加工製品の中では今年に入ってもめずらしく前年同月超えが続いてきたPPフィルムだが、ここにきて厳しい局面を迎えている。
 
 OPPの場合は、消費量が最も多い食品包装用が8月からマイナス成長に転じているのが大きく影響している。しかも縮小率が8月が11.0%、9月が9.1%とともに大きい点が軽視できないところ。加えて、7月まで前年超えを続けてきた繊維・雑貨用や工業用その他も前年を割り込む事態が2ヵ月続いている。
 CPPも主力の食品用が2ヵ月連続のマイナス成長となっている。ただし縮小率は8月が3.3%、9月が1.7%とさほど大きくない。反面、工業用と繊維・雑貨その他用が大幅な落ち込みとなって、全体の足を大きく引っ張っている。9月の工業用は44.0%、繊維・雑貨その他用は20.3%それぞれ縮小している。
 
 もっとも、1月から9月までの累積は、両品種とも1〜7月の好調が大きく作用して前年同期の実績を上回っている。OPPは187,456トンで4.3%増、CPPは120,184トンで2.5%増となっている。
 年間総出荷量が前年を上回るかどうかは微妙となってきた。07年はOPPが251,061トンで前年比1.5%減、CPPが160,678トンで同1.1%増であった。

【関連ファイル】
PPフィルムの08年9月の出荷実績と累計
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1224817403.xls