| 2008年10月30日 |
| 中国のエチレン輸入にも急ブレーキ |
| 9月は異例の前年同月割れに |
| 【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、実績/統計) 【関連企業・団体】:なし |
長期にわたって前年同月超えを続けていた中国のエチレン輸入が9月はついに前年割れとなった。9月の輸入通関数量は55,521トンで、前年同月の実績を12.3%下回った。 中国による月単位のエチレン輸入量が前年同月を割り込むのは極めて異例のこと。9月の前年割れは、韓国からの輸入が4.0%減の49,998トンに縮小したのに加えて、日本品が71.3%減の2,020トンへと大幅に減少したことによる。今年に入って流入が始まったことで注目されているイラン品は3,501トンで、前月を35.3%下回っている。 今年に入ってからの同国の月別輸入推移を辿ると、1月が前年同月比309.3%の59,292トン、2月が同342.4%の46,938トン、3月が同120.9%の61,713トン、4月が同191.8%の62,541トン、5月が同147.7%の61,495トン、6月が同136.2%の59,973トン、7月が同146.6%の65,898トン、8月が同144.5%の69,381トン--となる。9月はまさに急ブレーキがかかった感じだ。誘導品全体の生産が8月以降急速に縮小してきたためというのがわが国の大手商社に共通した見方となっている。価格面でアジア各国を大きく凌いできたといわれるイラン品の大幅減もそのあたりを雄弁に物語っているようだ。 それでも1〜9月の総輸入量は前年同期を61.8%上回って542,751トンに達している。わが国の大型エチレンプラント1基分だ。 |