| 2008年11月11日 |
| 重慶市が機械・電機・IT産業で投資呼びかけ |
| 王鴻挙市長が説明、市北部新区も紹介 |
| 【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:なし |
北京、上海、天津と並んで中国の政府直轄都市である重慶市はこのほど、都内のホテルで投資環境説明会を開いた。王鴻挙市長が自ら機械、電機、ITなどの産業開発と農業開発を同時に進めている現状を説明、共同でビジネスチャンスを開拓するベストの機会であると強調、事業への参加を呼びかけた。 重慶市は1997年に政府直轄都市となって以来、ハイテク産業を中心に大きく成長した。交通網も整備され、現在、自動車とバイク、石油と天然ガス、設備製造、新材料、ハイテク、農業と紡績の6大産業がある。世界有力500社のうち74社が進出している。 過去10年にGDPが年率10%以上成長している。06年の生産総額が対前年比12.2%増の3,486億元、固定資産投資が同24.9%増の2,451億元、輸出入額が同27.4%増の54.7億ドル(うち輸出額33.5億ドル)となった。 昨年3月に胡錦濤総書記から「長江上流の西部地方の重要な成長都市であり、農業総合開発試験区としても発展してほしい」との目標を提示された。それで都市部と農村部が共存する模範都市を目指しているわけである。 市はもともと中国6大旧工業都市のひとつ。工業生産基盤が強く、広い。10万社の企業がある。産業別の生産比率は自動車・オートバイが30%、冶金・建築17%、化学・医薬10%、電機情報11%、エネルギー17%など。 自動車の生産台数は全国第3位。フォード、マツダ、フィアット、スズキ、いすゞ、長安(年70万台の能力)などの生産台数は100万台(年200万台を計画中)近い。オートバイは1,000万台を超え、7年連続して全国第1位である。ジーゼル、コンデンサ、工作機、計測機、水処理機、環境機器などの生産も活発。 化学工業は天然ガスからのメタノール、酢酸が世界レベル。英BPの楊子江アセチル化学は西部最大の大手である。エチレン年100トンクラスの石油化学センターも計画中。アルミの生産は年40万トン。航空アルミ、高精度アルミなどの生産基地で南西アルミは中国最大。交通設備はすべての機器がそろっている。 市はハイテク産業の発展に力を入れ、情報エンジニアリング、バイオロジカルエンジニアリング、環境保全エンジニアリングを先頭に、光学機電一体化、新材料などの産業を育成する方針。 IT分野ではIBM、NTTデータ、ヒューレッドパッカードなどが出ている。ハイテク産業開発区、経済技術開発区に加えて江北国際空港と重慶大学城(全市で56校)の間に建設した「重慶北部新区」に情報基地として展開している。 市は面積8.24万平方キロ、人口3,200万人、周辺都市を含む人口は3億人。英、カナダ、日本、デンマーク、カンボジアが領事館を置く。外資企業はフォード、BP、エリクソン、ABB、ラファージュ、カルフール、独メトロなど外資4,371社が進出。 |