2008年11月27日
中国のPE袋の輸出、10月も前年を下回る
7ヵ月連続の前年割れ、日本向けだけが増加
【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 中国によるPE袋の10月の総輸出数量は95,496トンとなった。前年同月の実績を9.7%下回っている。これで同国のPE袋の月間輸出量は7ヵ月連続の前年同月割れとなった。拡大一途できたPE袋輸出だが、ついに今年の年間総輸出量は初の前年割れとなりそう。
 
 10月の輸出で特に注目されるのは、輸出先の上位5カ国のうちの4カ国向けが前年同月を下回っている点だ。しかも、トップの米国向けの14.5%減(24,855トン)をはじめ、香港向けの11.0%減(8,151トン)、ドイツ向けの13.9%減(5,415トン)、英国向けの31.6減(5,384トン)といったように縮小率がいずれも大きい。
 例外は、米国向けに次ぐ規模の日本向けの6.6%増(22,389トン)である。日本向けは8ヶ月連続の前年超えであり、今年1〜10月の10ヶ月のうちの8ヶ月が前年同月割れとなっている米国向けの数量に急接近している。
 
 この結果、中国によるPE袋の輸出の今年1〜10月の累計は957,379トンとなった。前年同期の実績を4.9%下回っている。うち米国向けは前年同期比9.0%減の257,191トン、日本向けは同7.0%増の218,390トンとなっている。他の上位各国は全てマイナス成長であり、日本のマーケットが中国のPE袋業界の輸出の強力な支えになっている点が明確に浮き彫りにされている。