2008年12月02日
プラ製容器包装の再商品化量、10月は再び前年割れに
ケミカルリサイクルが大幅に縮小、累計も前年を下回る
【カテゴリー】:環境/安全(原料/樹脂/化成品、実績/統計)
【関連企業・団体】:日本容器包装リサイクル協会

 日本容器包装リサイクル協会が10月中に全国の市町村から容器包装リサイクル法に沿って引き取ったプラスチック製容器包装(ただし、白色の発泡スチロール製食品用トレイを除くいわゆる)の総数量は52,500トンとなった。前年同月の実績を5.6%上回っており、2ヵ月連続の前年同月超えとなっている。4月からの累計は355,678トンで前年同期を5.7%上回っている。
 
 しかし、同じ10月のリサイクル数量(同協会の委託先による再商品化量)は31,742トンで、前年同月の実績を逆に4.7%下回っている。9月は前年同月を7.5%上回って4ヵ月ぶるの前年同月超えとなったが、わずか1ヶ月で再び前年割れに戻った。総引き取り数量に占めるリサイクル率は60.5%ということになる。4月からの累計は207,504トンで、前年同期の実績を0.6%下回っている。リサイクル率は58.3%ということになる。
 
 10月のリサイクル量が再び前年同月を割り込んだのは、コークス炉化学原料化を除いてケミカルリサイクル(CR)が大幅に縮小したため。マテリアルリサイクル(プラスチック製品化=MR)は前年同月比17.4%増の14,958トンと引き続き高い伸びを遂げ、またCRの一つのコークス炉化学原料化も同9.6%増の11,934トンと順調な伸びを続けたが、同じCRの熱分解油化は同40.2%減の208トン、同高炉還元剤利用は同54.0%減の1,262トン、同合成ガス化は同48.8%減の3,380トンとそれぞれ大幅な縮小となった。コークス炉化学原料化を含めてもCR全体の前年同月比は18.4%減で、MRとは対照的な姿となっている。
 
 4月からの累計は、MRが前年同期比15.2%増の96,562トンと順調な伸びを遂げているのに対し、CRは熱分解油が同29.8%減の1,479トン、高炉還元剤利用が同50.4%減の8,767トン、コークス炉化学原料化が同1.4%減の76,230トン、合成ガス化が同9.6%減の24,467トンと軒並み前年を割り込んでいる。