2008年12月09日
エチレン生産、11月は前年比17.7%減に
平均稼働率は統計史上最低の80.6%に下降
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品、経済産業省)
【関連企業・団体】:なし

 経済産業省化学課が9日にエチレンセンター各社の報告を集計したところによると、11月のエチレン総生産量は535,900トンとなった。
 
 前年同月の実績(651,100トン)を17.7%下回っている。月単位では、98年4月の529,900トンに次いで少ない生産量。11月単月では最最小規模となる。前月の実績(速報ベースで530,400トン)に対しては1.1%増ということになる。しかしこれは、10月に1基存在した定修による運休プラントが11月は皆無であったことによるもの。
 
 月間平均稼働率は80.6%となった。同省が統計を取り始めた平成元年(1989年)いらい最も低い稼動率である。2ヵ月連続の90%台割れで、10月の平均を8.7ポイント、前年同月の平均を18.7ポイントそれぞれ下回っている。SMやEO・Gなど主要化成品とポリオレフィンなど汎用樹脂に対する内外の需要が急速に縮小してきたことによるもの。
 
 石油化学企業の大手によると、12月の各種誘導品の需要は一段と不振の度合いを強めており、これに伴いエチレンの減産率はさらに引き上げられることになる公算が濃厚という。