2008年12月16日
中国本土と台湾の「三通」(海運直行便・直行チャーター便・直接郵便)がスタート
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

 大陸部側の海峡両岸関係協会と台湾側の海峡両岸基金委員会が11月4日に締結した海運直行便・直行チャーター便・直接郵便の「三通」が今月15日から正式にスタートした。

<直行チャーター便>
 従来は週末チャーター便が香港飛行情報区を経由して大きく回り道をしなければならなかった。しかし15日からは毎日直行便が運航する。北京から台北へのルートだと、1100キロ短縮される。

 従来の週末チャーター便は大陸部の5都市で週に18便しか就航されていなかった。今後は21都市で週54便が運航し、離着陸空港は4倍以上、便数は3倍に増えた。

<直接郵便>
 大陸部と台湾の郵便物については、これまで直接郵送ではなく、香港や日本などを経由する必要があった。
台北から北京や上海へは速達で 5〜7日かかった。従来大陸部と台湾間では書簡しか取り扱っていなかったが、今後は書簡のほかにも小包やEMS、郵便為替の業務も行われる。

<海運直行便>
 大陸部と台湾を往来する船は日本の石垣島など第三の地に寄港する必要があったが、海運直行便が始まれば、大陸部と台湾を往来する船は第三の地を経由する必要がなくなる。

 台湾の「大陸委員会」の統計によると、海運直行便は毎年約8億2千万台湾ドルの輸送コストと、約半分の輸送時間を節約できる。今回開放される港湾は、大陸部では大連、上海などの63カ所、台湾では高雄、基隆の11カ所にのぼる。


 台湾のFPCは、浙江省寧波市の北崙経済技術特区で石油精製10百万トンとエチレン120万トン、プロピレン60万トンを建設するという悲願を持っている。

 石油精製とエチレンは認可が得られていないが、誘導品については既に寧波で建設を進めている。

 本年3月に政府から、麦寮港からの台湾海峡横断のエチレン等の直接輸送を認めるとの約束が得られたことから、この計画を取り止め、原料を麦寮のコンプレックスから送ることにする可能性があると伝えられている。