2008年12月16日
エチレンセンターの収益が大幅減に
11社合計の上期の経常利益率、わずか0.1%
【カテゴリー】:実績/統計(経営、人事/決算)
【関連企業・団体】:なし

 経済産業省化学課は16日、エチレンセンター11社の今年度上期の収益状況の集計結果を明らかにした。
 それによると、11社の石油化学部門の単独ベースの総売上高は前年同期比11.4%増の2兆8,611億円となった。しかし営業損益は、1,056億円の利益を計上した前年同期から一転して209億円の損失となり、また経常利益は、前年同期比98.8%減の15億円へと大幅に縮小した。これに伴い、売上高経常利益率はわずか0.1%になった。前年同期を4.9ポイント下回っている。
 
 売上高が前年同期比11.4%増と大きく拡大したのは、各社がナフサ等の原料価格の高騰に対処して製品価格の改訂を実施したため。しかし、各製品の改訂幅が原燃料価格の上昇分をカバーするまでには至らず、しかも製品市況が下降したこともあって収支バランスは大きく悪化する結果となった。
 
 売上高経常利益率の0.1%は、上期ベースで捉えると黒字となった平成7年上期以降で最も低い率。過去5年の上期の売上高経常利益率は、19年が5.0%、18年が3.8%、17年が6.7%、16年が5.3%、15年が1.5%となっている。
 
 なお11社の連結ベースの20年度上期の石油化学部門の業績は、総売上高が4兆117億円(前年同期は3兆5,537億円)、営業利益が432億円(同1,944億円)、売上高営業利益率が1.1%(同5.5%)となっている。連結の場合は対象企業に変更があるため前年同期との単純比較は適切でないと同課では判断している。

 過去の推移のグラフは「グラフで見る石油化学」の「エチレン」のページにあります。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1229411867.tif