2008年12月22日
浙江湖州市が活力と潜在力で売り込む 上海に148キロ、蘇州に90キロ
【カテゴリー】:海外
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 浙江省の湖州市が日系企業の積極的な誘致を開始した。同市は太湖の南岸にあり、長江デルタ都市群の一角を占める。1992年に湖州経済開発区(省級)の建設に取り掛かり、70平方キロ(当初30平方キロ)の用地(行政管轄面積160平方キロ)に、新産業群を展開させている。

 すでに電気機械、自動車部品、バイオ医薬、IT、建築材料、紡績、環境保全設備などの産業が活動している。市のGDPは100億ドル、一人当たり約4,000ドル。治安がよく、省から「全国社会治安先進都市」を受賞している。また、活力と潜在力を持つ先進開発区としても認定されている。

 今年10月までに、投資されたプロジェクトは1,403、企業数371社。うち日系は19社。外資系企業の投資額は契約ベースで17億ドル、実行ベースで7.5億ドル。パナソニック、シグマックス医療機械、照明社など。
市全体では日本化薬、アサヒビール、ASTI電子、高田エアバック自動車部品、丸高アパレルなど206社が進出している。外資は2,700社。独BASF、オランダフィリップス、台湾大洋電子、シンガポール万徳田電子、ANGLO AMERICANなど。

 市は上海、杭州、寧波、蘇州などの都市に近く、南京も220キロ。各種レンタル工場(面積25万平方メートル、料金1平方メートル当たり月9〜12元)やインフラが完備している。自社工場建設は鉄骨造りで550〜600元。労働賃金は最低賃金が月610元、標準賃金が650〜800元。一般技術者・管理職1、000〜1,500元、高級者2,000〜2,500元。主要都市に比べ15〜20%低い。

 交通は寧波−杭州−湖州−南京、上海−嘉興−湖州の高速道路や国道2本、鉄道3本があるほか、湖州−上海の水路もある。また、2010年中に杭州(30分)−湖州−南京(1時間)の高速道路が完成するほか、上海−呉江−湖州も計画されている。

 国際空港も上海・浦東、虹橋、杭州などがあって、中国国内ばかりでなく東京や大阪ともつながっている。教育は市内に大学・学院4校、職業学校26校がある。このほか周辺都市に浙江大、復旦大、同済大、上海交通大、南京大などがあり人材が豊富。問い合わせはTEL06-4790-0033