2008年12月24日
SPDC、L-LDPEの1月のアジア向け価格を引き上げ
中国向けも東南アジア向けも820〜830ドルに
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:サウディ石油化学

 サウディ石油化学(SPDC)は、このほど中国並びに東南アジア各国の主要樹脂加工大手との間で日・サ合弁石油化学企業「シャルク」の直鎖状低密度ポリエチレン(L-LPE;商品名QAMAR)の1月の輸出価格交渉をまとめた。

 同社の提示価格はナチュラル品種が中国向けも東南アジア向けもCFRトン当たり820ドル、高透明品種が830ドルであったが、それがそのまま受け入れられた。前月の価格を両品種同とも20ドル上回っている。5ヶ月振りの引き上げとなる。

 今回、アジア地域の需要家各社が小幅とはいえ同樹脂の値上げを受け入れたのは、これまでの買い控えによってユーザー在庫が適正規模を割り込むようになってきたことと、中国のフィルム業界にとって最大の需要分野である農業用ポリエチレンフィルムに対するエンドユーザーからの引き合いが例年の需要期入りに伴って活発になってきたことによって市場全体に買い意欲が広がってきたからと見られている。