2009年01月08日
容リ協によるPETボトルの引き取りが伸び悩み
11月のリサイクル量も不振で11ヶ月ぶりの前年割れ
【カテゴリー】:環境/安全(原料/樹脂/化成品、実績/統計)
【関連企業・団体】:日本容器包装リサイクル協会

 国の指定法人である日本容器包装リサイクル協会が昨年11月に全国の市町村から容器包装リサイクル法に沿って引き取った使用済みPETボトルの総数量は10,708トンとなった。前年同月の実績を1.5%上回っている。これで同協会による月間引取り量は8ヶ月連続の前年同月超えとなった。
  
 しかし伸び率は、6月の1.4%増いらいの低い率にとどまっている。これに伴い今年度(昨年4月から今年3月まで)の累計は108,226トンとなった。前年同期の実績に比べると5.7%増ということになる。
 同協会の今年度の年間引取り予定量は前年度比12.8%増の157,99トンである。4月から11月までの累計の伸び率はそれを大幅に下回っている。進捗率は68.5%なのでかなり低い。これには、最近こそ縮小傾向にあるものの市町村の中に分別収集した使用済みPETボトルを同協会に引き渡さずに貿易業者に売却するところが多いことが大きく影響していると見られる。

 同協会の委託による11月の同ボトルの再商品化(リサイクル)活動はさらに低調だ。リサイクル総数量は9,045トンで、前年同月の実績を2.8%下回っている。11ヶ月振りの前年同月割れである。4月からの累計は85,417トンで前年同期を9.3%上回っているが、12月以降の動向が警戒される。
 手法別の11月のリサイクル実績は、繊維向けが前年同月比5.0%増の5,456トン、シート向けが同16.8%減の3,156トン、ボトル向けが同37.9%増の120トン、成形品向けが同6.3%増の202トン、その他が同2.58倍の111トンとなっている。一時期は3,600トンに達したボトル向けの衰退ぶりが特に目を引く。
 また4〜11月の累計は、繊維向けが前年同期比13.4%増の48,570トン、シート向けが同6.3%増の31,393トン、ボトル向けが同15.0%減の3,017トン、成形品向けが同0.7%増の1,922トン、その他が同71.1%増の515トンとなっている。