2009年01月09日
非認定仕様の樹脂サッシは全出荷量の0.5%以下
内窓は防耐火基準が不要なので問題なし
【カテゴリー】:環境/安全(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 トクヤマと同社から事業を継承したエクセルシャノンの両社が過去12年間に販売した防耐火認定仕様と異なる樹脂サッシの累計は、同じ期間の樹脂サッシ全体の総出荷量のうちの0.5%以下であることが経済産業省のデータ等から明らかとなった。
 
 トクヤマとエクセルシャノンが認定仕様と異なる樹脂サッシ(ただし全量が外窓)を販売した期間は、1996年(平成8年)7月から08年12月までの12年半。この間の両社の樹脂サッシの総販売数量は約331万窓であった。うち、認定仕様と異なる種類の販売数量は7万1,000窓となっている。したがって、両社の総販売量に占める問題品種の比率は2.1%ということになる。
 
 一方、経済産業省の統計によると、96年から07年末まで12年間に国内で出荷された樹脂サッシの総数量は1,579万5,000窓となっている。ちなみに、今回の問題の対象となった外窓の総出荷数量は1,040万3,000窓で、残り539万3,000窓はもともと防耐火仕様が不要であり今回の問題とかかわりのない内窓(既存の窓の内側に設置される品種)で占められている。対するトクヤマ・エクセルシャノンが同じ期間に販売した非認定仕様品種の累計は12年半トータルの7万1,000窓より若干少ない6万窓台となったと見られている。したがって、わが国におけるこの期間の樹脂サッシ全ての販売量に占める非認定仕様製品の比率は0.5%以下といういうことになる。
 
 環境省が霞ヶ関の本庁舎の断熱・省エネのため設置した樹脂サッシや、東大が同じ狙いから試験採用準備を進めている樹脂サッシは全て内窓なので、これらの関係者は今回の事態に関する激しい報道ラッシュに対しても極めて冷静。ただし、一般市民の多くは同じ樹脂サッシでも外窓と内窓の二種類が存在することは知る由もない。したがって、これからはより詳細な実態をできるだけ広く一般市民に知ってもらうための活動が関係者に求められることになろう。