2001年05月10日
日石三菱、来年4月のグループ精製会社統合に向け検討を開始
今年10月には株式交換により興亜石油を完全子会社化
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:なし

 日石三菱と興亜石油は10日、同日開催した取締役会において、日石三菱グループにおける石油精製部門のさらなる競争力強化のため、10月1日付で株式交換により日石三菱が興亜石油を完全子会社化、さらに2002年4月1日をめどに精製会社の統合を目指し検討を開始することを決定した、と発表した。
 株式交換の方法は簡易株式交換で、株式交換比率は日石三菱1に対し興亜石油が0.48。この株式交換により日石三菱は、額面普通株式(1株当たり50円)3,078万2,400株を発行する。この結果、日石三菱の資本金は約15億3,900万円増加(2001年3月31日現在1,371億7,600万円)する。
 日本の石油産業は、石油精製業への参入制限の緩和、生産・価格に対する政府規制の撤廃など、一層の規制緩和が進んでいることに加え、国際石油資本(メジャー)が合併や統合を通じて事業基盤を一層強化する中で、石油会社グループ間の競争に拍車がかかっている。さらに日本のエネルギー政策全般が「安定供給」から「市場原理を活用した効率的供給」へ軸足を移し、各エネルギー産業への参入規制の緩和など、石油・電力・ガスの業界の垣根を超えたグローバルな競争が広がりつつある。
 こうした環境下で日石三菱グループは、1999年4月の合併以来、強靭な企業体質の確立と総合エネルギー企業への飛躍を目指し、経営各部門における合理化・効率化の推進、また戦略的提携を含む事業基盤の拡充に取り組んでいる。
 この間日石三菱グループでは、喫緊の課題である精製部門の競争力強化のため、日石三菱・水島製油所の日石三菱精製への移管日石三菱・川崎製油所の精製設備を廃棄、今年4月には日石三菱精製の各製油所の原油処理能力引き下げなどの施策を講じてきた。また、1999年9月には興亜石油が日石三菱の子会社となり、精製固定費のさらなる削減、エネルギー効率の改善などに取り組んでいる。さらに日石三菱グループとして、精製コスト削減と長期安定的な収益確保のため、室蘭・横浜・根岸・麻里布の各製油所で電力供給事業を推進している。しかし、グループの主力精製会社が別会社のままでは原油調達業務などの一元化が図れず、本社管理費も重複して発生するなど、コストダウンや効率化に限界があるのが現状。
 このため、グループ精製部門のコスト競争力を一段と強化し、需要動向に即応した最適生産体制を確立するためには、精製各社がそれぞれの経営資源を結集することが最善の道であると判断、株式交換により興亜石油を日石三菱の完全子会社となることを決めるとともに、精製統合に関する具体的な検討を開始することにした。